こんにちは、ライターのあさきです。
今回は「人と比べてしまって落ち込んでしまう」「傷つきやすくメンタルが弱い」「人のことでも自分のことのように感じてしまって辛い……」といったお悩みを持たれている方々に向けて「自分と他人の境界線を引く方法」について発信していきます。
ちなみに管理人もHSP気質で自分と他人の境界線がかなり薄いです。私が日常生活の中で感じた当事者としての思いも一緒に書けたら、と思っていますのでぜひお付き合いください。
例:とある営業部の朝
ここでは例を用いて他者との境界線が引けていない気を遣いすぎな『あなた』の日常をのぞいてみましょう。
ここは○○会社の営業部です。あなたと営業成績二位のAさん、同僚のBさん、営業成績トップのCさんが在籍しています。
あなたは皆の意見を丁寧に聴き同調し、板挟みに合っています。
朝一、不機嫌そうな表情でネガティブな考えを持つAさんが入ってきました。

ああー。今日も朝から仕事だるいな~。営業成績も落ちたし……。Cが今トップか。あいつ仕事できないくせに顧客に媚び売って業績とってるからな。嫌になっちゃうよな?

うんうん。わかるよ。Cさんってちょっと強引な所あるもんね
あなたはそう言いながらAさんの愚痴に辟易し同時にCさんへの同情心も持っています。
お昼からはいつも社内の愚痴ばかりのBさんと気が進まないランチ女子会です。

ねえねえ、Cくんっていつも偉そうで性格やばくない? ちょっと理解できないわ……。

そうなんだ。Cさんってそういう面もあるんだね。Bさん辛かったね……。そういえばAさんもCさんの悪口言ってたかも
あなたはBさんの気持ちもわかるけど、昼ご飯の時くらい明るい話をしたいと思っています。
そこに自慢話ばかりするCさんまでも入ってきました。

Aが業績落ちたって。あいつ仕事できなすぎじゃね? 今俺が営業成績トップだし。この仕事って実績が一番大事だからな。実力重視ってやつ?

そうなんだ、すごいね! あのAさんを抜いて1位だなんて。おめでとう
あなたは「自慢したいのはわかるけどあなたAさんからもBさんからも嫌われてるよ……。」と内心煙たがっています。

ああー一! 一体私はどんな反応をすればいいの!! 何が正解なの?
……こうなってしまいますよね。そんな時は心の距離を取ることをお勧めします。
境界線(バウンダリー)
バウンダリーとは
バウンダリーとは、他人との健やかな距離感を保つために引く“心のライン”のことです。
例を出しますと他人を拒絶するための壁ではなく、自分を大切にするための柔らかなカーテンのようなものです。
そう思えたら人を拒絶するのではなく、どこまで受け入れるかの決定権を自分が持っていることがわかりますよね。
バウンダリーが薄いと

ここからは管理人の実体験を例に他者とのバウンダリーが薄いことでの弊害をお伝えします。
管理人の話
私は昔から人からの頼みごとを引き受けがちでした。自分が人の役に立っているという感覚ももちろんありましたが、大抵は
「これを引き受けないとネガティブな評価を下されるかも」
「私が引き受けることで丸く収まるかも」
「相手がわざわざ自分に頼んでくれているのに断ったら申し訳ない」
など自分を過小評価、または犠牲的な立場で見て、人からの要望を受け入れてしまうことが多々ありました。
その弊害として体調悪化や疲れが出てしまい翌日の業務に響いてしまうなども……。
また直接は関係ないかと思われますが、断れないせいで「ストレスをためすぎて人に辛く当たってしまう」こともありました。それもバウンダリーがきちんと引けていないことから生じたことです。
それは性格だとあきらめてきましたが、最近バウンダリーというワードをよく聞くようになり「これかも……」と思うようになったのです。

これからご紹介するバウンダリーの引き方は、管理人も実践しているため読んでいただけますと幸いです。
バウンダリーの引き方
ここからはバウンダリーの引き方の案をいくつかご紹介しますね。
自分の感情を把握する

自分の気持ちを優先することがバウンダリーをひく上で重要になってきます。「自分はどう感じているのか」「自分の価値観に合っているのか」をまず考えてみてください。どこまでが許容でき、どこからが許容できないか、の視点で考えることをやってみてください。
相手から何か頼みごとをされた時「断るのが申し訳ない」と思いがちですが、休息の大切さに気付くと、それが自分のバウンダリーを知るきっかけになります。
はっきりと伝える
バウンダリーは相手に伝えてこそ、その効果を発揮します。しかし攻撃的に伝えてしまうとその後の人間関係に亀裂が入ってしまいますよね。その場合ははっきりと、でも優しめの表現方法で伝えることが大切です。
「その頼みを引き受けてあげたいのは山々だけど今は休ませてほしい。」などです。
その伝え方次第で相手と信頼関係を深め、自分の心身を守る事にもつながります。
罪悪感を責めない

バウンダリーをひこうとする際にどうしても罪悪感が生じてしまいます。人に対して自分勝手なことをしたかも……などと後悔することもあるかもしれません。
しかしそれは相手のことを尊重している証拠なのです。自分の感情と丁寧に真摯に向き合いながら、自分の心地よさも同じくらい大切なものだ、と納得できるようになると罪悪感を減らせるようになっていきます。
特に最後の罪悪感を責めない、というポイントは中々難しく管理人も実践中ですが、自分の感情を認めるのはどこか「わがままだ」と感じてしまう節がありますね。
しかし「どう感じるのかは私の勝手」「私の心は私の物であり誰の物でもない」という考え方を取り入れると少し肩の荷が軽くなりました。

自分の人生は自分で決める、に近いですね!
例:とある営業部の朝②
これらを踏まえて先ほどのAさん、Bさん、Cさんへの対処法の例を考えてみます。
Aさんとあなた

ああー。今日も朝から仕事だるいな~。営業成績も落ちたし……。Cが今トップか。あいつ仕事できないくせに顧客に媚び売って業績とってるからな。嫌になっちゃうよな?

そうなんだね? でも朝からそんなこと聞くと私ちょっと落ち込んじゃうな……
相手の気持ちに共感しつつ自分の気持ちを伝える。Cさんのことには触れない。
Bさんとあなた

ねえねえ、Cくんっていつも偉そうで性格やばくない? ちょっと理解できないわ……。

そうなんだ。Cさんってそういう面もあるんだね。Bちゃんも思うところあるよね……。
共感しすぎない。中立的な立場で話を聞く。
Cさんとあなた

Aが業績落ちたって。仕事できなすぎじゃね? 今俺が一位だし。この仕事って実績が一番大事だからな。実力重視ってやつ?

そうなんだ、すごいね! おめでとう
Aさんのことには触れず賛辞の言葉を述べる。
これらはほんの一例ですので他の対処法は無限にあります。その時その時で対応も変わってきます。
相手の想いを受け止めつつ正しくバウンダリーを引き受け流す。ある程度慣れも必要かもしれません。
バウンダリーってそんなに大切?
ここまでバウンダリーを引くことはいいことだ、というような説明をしてきました。
しかしバウンダリーを引けていない自分は悪い、などとは思わなくて全然大丈夫です!
私は八方美人で誰にでもいい顔をしてしまう傾向がありますが、裏を返せば優しくて気遣いのできる人、ということにもなり、長所でもあるんですよ。
だから自分を責めがちな人は「バウンダリーが引けていないけどなぜ引けていないのか」を立ち止まって考えてみてください。
それが実生活で問題になっている場合は直した方がいいですが「本心と一致している」場合は無理に直さなくてもいいですしね。
最後に
最後になりましたが、先ほどの例で言いますとカーテンは壁ではないためカーテンを開けるか閉じるかは自分で決められます。それは相手との距離感のことです。外の光(他人の期待)を受け入れすぎないようにすることがバウンダリーを引く事です。
ですので心の壁ではなく、いつでも開閉可能なカーテンを設けるのは、相手も自分も傷つけないよい手段なのではないでしょうか。
また、「相手との関係を断つため」ではなく「良い関係を続けるため」に必要なラインとも言えますね!

まとめ
バウンダリーを引くことは自分を守ること
罪悪感を責めず自分のペースで自分を認める
様々な考え方があることを知りそれに対し柔軟に対応していく
バウンダリーは強みにもなるため無理に引く必要はない
以上、ライターのあさきでした。閲覧ありがとうございました!